脅威の面積 2012 10 14

書名 2013年、中国・北朝鮮・ロシアが攻めてくる
著者 福山 隆  宮本 一路  幻冬舎新書

 国家にとって、脅威とは、何か。
それは、自然災害という脅威もあるでしょうが、
ここでは、「軍事的な脅威」を取り上げます。
 この本から、引用しましょう。
軍事的な脅威は、対象国の「意思(敵意)」と「能力」の積算と言われています。
 日本侵略の「意思(敵意)」があって、
海から、あるいは空から侵攻する「能力」があれば、
それは、重大な脅威となります。
 そして、脅威の程度を評価する場合、
「意思」は変動するので、「能力」を基準に分析するのが一般的です。
 しかしながら、日本人は、対象国の「能力」には目をつぶり、
「意思」、特に「敵意」の存在を脅威の第一に考える人が多いのではないでしょうか。
 一般市民のみならず、政治家、官僚ですら、
周辺国に「熱烈歓迎」されると、
それだけで「脅威ではない」と信じ込み、
それによって、国策を誤らせる人が少なからずいます。
(以上、引用)
 私は、中国の古典文学が好きで、
何度も、このサイトで漢詩を紹介しています。
その上、中華料理も大好きで、外食で食べるだけでなく、
自宅の夕食でも、中華料理を食べる回数が多いのです。
 しかしながら、私は、2005年2月17日には、
「日本は、将来的に、空母が必要になる」と書き、
巨大化する中国軍を想定して、
着実に軍事力の整備を図るべきだと書いてきました。
 私は、中国の政治指導者が極めて優秀で、能力が高いことは知っています。
しかし、どんなに優秀な政治家でも、軍が巨大化してしまえば、
もはや誰もコントロールできなくなるのです。
これは、歴史が証明する鉄則です。
 文民統制が徹底しているアメリカですら、
イラク戦争の最中に、
「それは、ホワイトハウスが承知しているのか」と、
驚くようなことが、何度もありました。
 アメリカの文民統制ですら、このような状態ですから、
はたして、中国は、どうなっているのか。

瀋陽帝国 2012 9 16

書名 中国大分裂 改革開放路線の終焉と反動
著者 長谷川 慶太郎  実業之日本社

 瀋陽軍区の精鋭部隊が、平壌を制圧するのも、
北京を制圧するのも、作戦としては、
8時間以内に完了するでしょう。
 私は、以前、北朝鮮の軍は、
長く続くエネルギー不足によって、
自然消滅したようなものだと書きましたが、
楽観はできないのです。
 瀋陽軍区が、必要に応じて、
北朝鮮に兵器を貸し出すからです。
 たとえば、北朝鮮の軍事パレードの時に、
強力な兵器を北朝鮮に貸し出して体裁を整えることが可能です。
 北朝鮮は、瀋陽軍区の傀儡国家に近いと思います。
その北朝鮮の弾道ミサイルは、北京に照準を合わせているかもしれません。
 そういうわけで、北朝鮮は、現在、経済制裁下にありますが、
このような経済制裁は、あまり意味がないかもしれません。
 このような現状に、北京政府は何も言えません。
中国には、7つの軍区がありますが、
瀋陽軍区が最強です。
というよりも、1強6弱の状態と言った方が正確です。

人民解放軍 2010 10 24

書名 2013年、中国で軍事クーデターが起こる
著者 楊 中美  ビジネス社

 まずは、引用から始めましょう(以下、引用)。
ある人民解放軍の中将は、次のように主張している。
「(中国で)拝金主義が横行している。
金(マネー)の力しか信じない民族は愚昧で、立ち遅れた民族だ。
・・・・・政治体制の改革を、早急に断行すべきだ。
これから10年、中国に大きな変化があると信じている。
現在のカリスマ政治は民主的政治へと変わっていくであろう。
・・・・・民主制度に基づいて指導者を選出できなければ、
この国は崩壊の淵から引き返せない」
「中国人民解放軍は進歩的、革新的な武装勢力である。
必要なときには祖国のために勇敢に戦う決意がある」
 ある人民解放軍の総政治部の現役少将は、もっと直接的な発言をしている。
「中国でキルギスのような動乱が起きれば、軍は民衆の側に立つ」
(中略)
 中国の貧富の格差は凄まじい。
二極分化の程度を表すジニ係数は、諸説あるものの、
中国社会科学院の発表で、0.458〜0.5に上昇している。
0.5とは、警戒が必要な危険水域とされる数値である。
 拡大する一方の貧富の格差に、
十数億人の労働者、農民は憤り、
改革派の軍人もシビリアンコントロールの則を踏み越える覚悟を固めているのが実情なのである。
(以上、引用)
 驚きましたか。
きっと驚いたでしょう。
 日本人が、こういう反応になってしまうのは、
日本のメディアが、「情報はつかんでいるが、いつも自粛報道をしているから」です。
 よく言えば、日本のメディアは、上品な報道を心がけている。
しかし、悪く言えば、中国の報道機関に近いものがあるというところでしょうか。
 しかし、報道というものは、ありのままを伝えるべきです。
価値判断は、読者や視聴者に任せるべきです。
 日本企業が、そして日本人旅行者が、大量に中国に進出している今、
情報不足は、非常に困るのです。
 その他に、目次から、いくつか取り上げましょう。
「習近平は、特権階級に手出しできない」
「富豪の実態は、太子党」
「共産党の高官自身も、相当な資産家」
「地方政府は、習近平の足元を揺るがす」
「住宅難の元凶は、地方政府の不動産ビジネス」
「地下労組」
「農民による太平天国前夜」




























































































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